当て付ける四季・三編






・美しき日々(2004//)
・(無題)(2004/6/2)
・秋冬(2004/11/7)


美しき日々


越し湖しか 来し岸か せし瀬しか 思き


 春はまだ眠く、ぬるいふかみはしっとりとした土のなか
 せかいはおんなのこの4次元であふれかえっているのだ
 もんしろちょうは相手を探す、るりしじみも相手を探す、
 行き交うむしたちのふれる先のはなたち実りのはじまり
 
 映つくしき
 
 日々、つつまれて温度変化の体感にて時をしる土のなか
 夏はわかいおとこの4次元に支配されているかのようで
 葉の深いいろ深いいろ照りつけるものをちからに変えて
 もう六年めだったのだった、這いずっていかねばならぬ

 羽付く雌き
       非備、
  
 わたしせみならよかった土はだのひびに卵を産めこんで
 ジージー煮たぎる声の中とにかく残さなければならない 
 どこまでもいかねばならないが小回りできず衝突する窓
 そしてどこにもいなかったどこでもは絶えなかったのだ
 
虎視去しか 帰し機しか 施資せしか 視き

 得尽し期、
       被眉 

輿こしか 気色しか せし背しか 思き

 
 さっといのちのバトンを渡してさっと果てていった先の
 灯々ともる実りの享受いろづくことはよわるということ
 赤ちゃんたち子供たちのふくろさげるかつてのはなたち
 秋はおのれの半分を使いつないでのこったものの4次元

 
 氷鼻つららかたくすきとおる白いそら凍ってしまうか土
 舞っているもの待っているものそこでまっているものの
 冬に4次元は3次元になり、とまったまますすんでいく

 憂つ苦しき





 移つく四季 比微

  うぐいすのなくなつに 家居気許

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(無題)

さんさんと
木漏れ日のもと
うつ伏せに眠って 髪の毛を伸ばそう

1ヵ月 2ヵ月
養分を
髪にたくして
ね元に
どんどんくろくなるきもちを供給

ふけの花

かるがるしかった毛先は
茶色く どうか して
枝毛の根を下ろす
野ざらし
四阿

のびのびきって
つやつやと
いや
張るはなく
ばさばさ垂らして
尽ゆ
成つ

さらってひあがる
排出物
片付けられない 死
ほりおこせない砂場

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秋冬

空がどんどん高くなるんで
太陽はひくめひくめで隠れていく
吾 着ふ 結う
お腹がすぐ冷えるようになってきた
くつの丈が長くなってきた


あきあきしてきたかみのけに 不裕
根のくろいのは はじめからわかっていたこと
あたらしい季節のいろにそめなおすか 歩友
秋ラメの布誘に
あきらかにあれは似合わない風 言う
歩遊 歩遊 浮遊を いこう
秋ラメはあきあきして去っていこうものか


えらんだの ではなく たまたまと
用意 秋冬
まちは 小春すぎ日和のうたをうたう

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