・ゆうほどう(2003/10/1) ・つきがみえない(2003/10/4) ・タクシー(2003/12/2) ・かみとなまえ(こくばんには47.5%)(2003/12/14) ・ショベルカー(2003/12/18) ・そんなよる・こんなあさ(2004/) ・(無題)(2004/9/7) ・はは(2004/9/16) ・(無題)(2004/10/5・6) ・(無題)(2004/10/12) ・とぶ という状景(2004/11/2) ・はれた日(2004/11/6)(2005/3/30改) ・はしれ ボーダー(2004/12/) ・一円玉のささやき(2005/2/15,同日改) ・(無題) (2005/6/11・13改) |
ひまわりとあじさいとあさがおともんしろちょう いっときにやってくる きせつ じてんしゃのちゃーりーと ほんをえらんできたかえり わたしのために いつわらざるわたしのためのもくてき だれかのためでなく わたしのためにたのしく だれかのたのしみをすこしほほえんでながめてうけとる だれかのしあわせにまぜてもらうくふう みんなわたしのため だれのためでもなく たのしみはただよい よろこびはつみあがり しあわせはかぜのようにやってくる いつものはたけをたがやすのやめて かわにあそびにいってみようか かわにさかながいなくても だれのせいでもないのだから
きんようびからにげてきた。 ちゃーりーにのって しんさくのちゅうかまんたべながら なんどもしんごうまち いちにちじゅうながめていた かわいいがらのはんかちのことなどすっかりわすれて かぜをきる にぎやかに せんすよく そんなきぶんになれない きんようびはあかるすぎるよる おきにいりのはなうたと なにかのみたいとおもいながら ゆうほどうをはしる わたしひとりどこかへいってもきんようびももんくはないだろうけど
いそいでいる ときにかぎって いいてんき いつもののりば こんびにまえ はいごにわたしのけはいをかんじて じぇんとるまんは とをあける 「かいがんえきまで」。 どっちのみちからいきますか、とかまどろっこしいことはきかない いちどのせて そういうことにこだわるきゃくでないのをしっている このひとのくるまだ。 どんなにいそいでいても このひとのくるまのなかでは ゆったりときをすごしてしまう じょうひんなおひさまのにおい 、かすかにまじるやに まごからもらったおきもの いつもせなかは おちついている しるばーぐれい きょうもあっというま 1760えん ありがとうございました
あるひの おさんぽ かみきれもって むかしまいにちいってたとこに 8じまでにいけばいい こんにちは ひろいのにせまい かみきれと かみをこうかん なまえ をかく かみ なまえ しかかけない かみ しかくいおかみは わたしから なまえ だけもらえばいいらしい ほんとうはこんなんでなく ひとりにいちまい たんざくをよこして ああせいこうせいと かかせりゃいいのに どうせおたがい かおはみえていない こじんなんかに せきにん をおわせている といううそをすてて どうどうと おたがいに 「あんたはわがままだ」といえるしくみを と おもいつつ わたしはいちまい おかみにやくめをとげさせてあげるのだった。
あたらしいロータリーをつくるため きょうもはたらいています えきまえで くびをぶんぶん ふんまわしてはすくいあげる あげて すくう あげて すくう あげて すくう あげて すくう うろうろ あたりをほりおこす なにがどうきまっているのか わからない そのうしろから あおいイルミネーションツリー
うさぎキャベツ糞 小学校 2004年の ニューちゃーりー 走り抜けた 校庭のはずれ 真上に 月齢13歳 パパラチパ しつもんしてもいいですか いつもこんなよる というわけでは 道端につみあがって 乾いた’大’ ぱらぱらと 大気に いやな 畑のような畑の うすじろい霜 雲間の もやもや日差し加減 スタラツタ 明けたそらはどんなだろう そんなあさの ひかりにむかう家路です
わんわん わんわん きょうは あんまりてんきがよくない くうきがしめっているから さんぽはむり べつにいいや きょうはどこいっても くうきがおもい いやなにおいもよくのこる ちかちかうるさい しかくいののまえで みんなが あれこれ いうんだ なんだか おちつかないな みんなのみる あれ ぼく よくみえない わんわん わん みんなよりひくいとこにいる ぼくが こわくないんだから まだだいじょうぶ みんなのかおと ぼくのごはんと よくあるくみちが わかればいいんだ こんなときは なにをしよう? おきにいりの におい をかぐの くんくん くんくんくん あのこの におい とか おかあさんの におい とか だいすけくんの におい とか みんなそういうのがすきなんだろうけど おとうさん ここは いつも ひだまりの におい だ
だれにもあいたくなくて 4時半に図書館へ行く わたしのおもっていたあさは もう朝とはよべないくらいのすずしい夜明けで 長そでを着なくてはいけない でないとじてんしゃをこいでいけない 深青のうすくなっていく空気のたかさ ひんやりと無風のはずなのに ひとり内体温動物たるわたしとの温度差で その帯空はゆらぐ ちぢこまって はしりぬける下り坂のはて さいごののぼり坂 その道の延長上に もちろん開いていない図書館 ブックポストに 一通 二通三通四通 すとん ザラガガガガ すとん ザラガガガガ すこしやさしいひかりに向かい 行きとはちがう下り坂ばかりの道を選んでかえる うたがうたいたいのだ どこにもいけないうただ それでも くりかえす くりかえしだ くりかえす くりかえした もういちど、とおもうところ で かえった ついた ひとねむりして起きると 居間からいい臭いがしてくる ははが なにか作っていた 豆腐いりの炒め物 豆腐がはいっているので 白和えとわたしはよんでいる なんかの白和え 白味噌ベース たべていいよ、というので すこしもらった 豆腐のあいま 水菜やら人参やらにかぶさっている へらっとしろいの だいこん なんだか じゃがいも なんだか すらっと うすぎり もさもさたべて たべて 白味噌にまぎれて このよくわかんないものを にこにこ 食わせてくる はは なんというタイミングだろう おいしく食べている きっと記憶にのこらない味なのだけど のこらなくてもいいのだ ぜんぶたべてもらったほうが ずっとずっとよかったのだ
ほぼ垂直に 多量の 多毛のやわ毛の みあげる どこに落ちてくのかわからない ほそい線 線 横なぐりにおどり 頬にぺちっとあたる 傘の中は温かくベージュ 大いそぎでみちを通っていく小川 下へ下へとすごい勢いで行き先をさがすのだ これが普通か、と はねっかえりにズボンをぬらし これは一人の視えること さて 窓ぎわだった 真みずの波の 順を追って 黒びかりする長いながい下りエスカレーター なめらかに刻みおりていく 足をふみいれる代わりに 落ち葉をステップにのせよう (そこに私がのっても進まないだろうし 流れを堰きとめ パンツまでびしょぬれになるのは わたしだけだ だから しない という そのかわり) という 景色を窓ぎわ 寒いと 思いもよらなくなる 単位がおおむね プラス基準でつくられるということを 気温 その逆では けして測りえない価に 目をむけていたいのだ
ねむ いねむ ねい ね む いね むい むね いむね い よこになってみると きっとすぐねむる もうね もうね もうね ふわふは と うもう うもう ううもって ねねむ いいねねむ むねもうふ ふもうむい いねもむも よこになったらすぐねむる よよこ ねなら たらたら むぐす すうすう むむむ こーこー ぐぐぐ らったなぐむ るむす ねにた こよちし こよな つかまえる ゆめのなか
ふいと まうえ すきまそら 赤い風船は たかくたかく とんでいった 蒼い風船は ふかくふかく とんでいった (黄色い風船 緑の風船 オレンジの風船は 木々にまぎれて ピンクの風船は アンテナの上からこちらをのぞくようだ けれども視界にはない) ゼビウスは 前へ前へ とんでいっては 敵 という 敵を うちたおしていくのだった 天は途端にまじかな 車内帰路の おもいつきの遠方 は それなりにとおくにある 電線上につゆともすずめともつかぬ ちいさい点々はよりそっている ごきぶりはこっそりよるをとんで カベからカベへ 床から床へ おもいつきの状景 は それなりでみえてこない
えらんだのではなく たまたま 秋はそんなかおをして ビルのすきまから うたう 小春日和のうた きかせるうたではなく うたうためのうただ おひさまのかおりと一緒に はずむ音階 それからステップ 枯葉もきざむ ワンテンポ じてんしゃは かけだして 2人は手をつないで そんなののいっぱいのなかで わたしもうたったよ そらはたかくたかく けれど ビルにはまけていて わたしもうたったんだ くもは なにかもやーっと とおりすぎて 信号をまっていると プリンのにおいする靴屋まえ メンズのおいていないユニクロ トイレを探していると ディスプレイウィンドウの隙間 100円玉くらいの蛾が 何匹もしんでいるビューティー館 わたしもたまたまえらんだ まち たまたまえらんだ (そのぬけるかぜは、 うーん、 とまらないのだ。)
なんと腹立たしい22時50分なんだ! 降りるひとは同じように階段を上りまだなだれていくのだけれど この当り前の歩速、スタンダード・オペレート昇降、 歩いているのはたしかにたしかに個々人なのだが 電車なら走っていないぞ、 しかも停まってもいないぞ 黄色いボーダーラインが滑り込むのを 先の曲がった棒のようになってアイドリングうなる よ よ よこはま よ よ よこすか よ よ よこしま、 はしれボーダー 乗れない電車のいっぱい乗せて あっちのほうへスパーク・ゴーアウェイ 待ってるんじゃなくて、まだ 来ないだけだ わたしにも とっとといきたい場所くらい ある 今日のところは だれよりもはやく家に帰って休んでやるんだ
ちゃり、ともいわず かさささとうごく軽金属 一ミリ厚のアルミ玉 旅もとめささやかな需要 主にささやきたり いつもおるすばん というわけではないけど お金をつかう人たちって ちいさいコたちはあとでね、っておもうのかな しょうがないから 財布のなかで 家のカギ相手にみんなでおしゃべりしてるんだ 日本人はちいさいものが数多くそろっているのが好きなんじゃないかな、と思う 両替するとかその気になればすぐにたまるんじゃないかな?って びんのなかでいつもおもってたんだよねと 5日前から一緒にいる 3年生まれはいう きのうきた、募金ばこにはいったことあるぜ、て自まんしていた53年さんは なんで10円玉におれ達十人ぶんのかちがあるのかわからないんだよ と一円ばかりいるときにいってくる 消ひ税ができたときは ちょっとうれしかった と きょうのお昼からいる38年さんはいう それまでは しんじられないことに ぼくらはこどものおもちゃみたいなお金だったそうだ 「つうちょうの中で書きのこされても つかってもらえないんじゃねえ」ってはなし よくわからない ぼくはね ほかに49人と一しょにコンビニのレジにいたんだ つつみをばらしてから順じゅんに もうひとりと一しょのお釣りで もう一人は もうどこか別のコンビニのレジにいっちゃって そのときの50円さんはマクドナルドに 10円さん3人は自販機に5円さんもおさい銭になっちゃった この財布に ぼくだけ20日かんくらいいるんだけど いちどだけ券売機のなかを さあっ てすりぬけたことがあるよ すごいスピードですべるの たのしかったなあ 自販機に入れられたことのあるヤツが「あれは恐怖マシーンだ!」 「無重力体験できるけどマジ怖ぇ!」っていってたけど 券売機はたのしかったな! それから一円玉がたくさんいるときに よくはなすんだけど バス代とかを払うときに みんなでいっぺんに料金投入口に押しかけたら どうなるんだろうね ってよくいってるんだ! ぼくら150人とか200人なんて 金がくだとほんとたいしたことないのに 運転手さんかずの確認できないね!っていつももりあがる おみせとかじゃダメなんだ、機械のなかにだっ!っとね、みんなでつめよっていくの 150グラムとか200グラムのぼくらが きょうはまだ よにんもいるから かちゃかちゃ音がしていいね 自販機に入ることはないから ひつようない心ぱいだけど なんかきょうは とてもさむいらしいんだ ひとがねるよるは ほんとにひまだから ずっとずっとながく みんなで一しょにしゃべっていようよ 月がどんないろをしているのかとか ぼくはまだいちども みたことないんだ
いえをつくって がくをかざる まどのそとからは ひがのぼったりしずんだり はなのうた あいのうた もりのうた あめのうた けしきは くちずさまれ いち条になって みみをすりぬけ めはその おとをききみつめる みみがつくった ふうけい は 自れ独りのかんじゅとして うつくしく あらわれ かすんでいくのだ った さかなのうた あひるのうた とけいのうた りんごのうた いえをつくって がくをかざる まどのそとからは ひがのぼったりしずんだり かげは あたりまえのように たちぎにそっていたので くらがりのようには ちっともみえなかった